パートナーインタビュー エネルギークリエイティブ株式会社 代表取締役・渡邉徹 様
京都ハンナリーズを支えるパートナー企業様の想いや活動の意義をより多くの方々に知っていただきたいという気持ちから生まれた企画「京都ハンナリーズを選ぶ理由」。 4回目となる今回は、エネルギークリエイティブ株式会社の代表取締役・渡邉徹様と京都ハンナリーズを運営するスポーツコミュニケーションKYOTO株式会社の代表取締役社長・松島鴻太の対談をお届けします。
2021ー22シーズンにゴールドパートナー契約を締結し、今季で4シーズン目のパートナーシップ契約締結となる「エネルギークリエイティブ株式会社」様(以下、エネルギークリエイティブ)。昨シーズンからプラチナパートナーへランクアップいたしました。
試合会場内看板への企業ロゴ掲示をはじめ、冠試合の実施やファン感謝祭等のイベントにもご協賛いただいております。更に、ユースチームのユニフォームへのご協賛や「スポーツを通じた社会課題と教育」をテーマに工場見学の場を設けていただくなど、トップチームから育成年代まで幅広い角度からクラブを支えていただいております。
2015年に創業されたエネルギークリエイティブ様は今年で創業10周年を迎えられました。様々な事業活動を行ってこられたエネルギークリエイティブ様が、一体どのようなきっかけや思いでパートナー契約締結に至り、京都ハンナリーズに何を期待するのか。業種こそ異なるものの、京都の街の発展や未来に向けた事業を展開する両社の代表の想いに迫りました。
左から、スポーツコミュニケーションKYOTO株式会社 代表取締役社長・松島鴻太、エネルギークリエイティブ株式会社 代表取締役・渡邉徹様
Q.最初に事業内容や企業の歴史についてお聞かせください。
渡邉代表取締役
2015年に太陽光発電の事業をスタートさせました。特段、他の企業様と差別化を図れていない企業でしたね。創業してから最初の3年間は、建設業務をがむしゃらにやるしか術がなかったのですが、世の中が脱炭素や環境問題について盛んに動き始めた頃に、「太陽光で発電した電気で消費電力をまかなう」というような事業を始めました。創業から3年くらいは他から見向きもされない会社だったのですが、その事業を始めたことをきっかけに社会的貢献の大きさをご評価いただいて、少しずつ大きくなってきたのではないのかなと感じております。
Q.パートナー契約を締結した経緯をお聞かせください。
渡邉代表取締役
最初のきっかけは、創業から6年目のタイミングで、2021-22シーズンの終わり頃に京都銀行様のビジネスマッチングのサービスを通じてご紹介いただきました。
当初は、トップチームに対して「私達に何ができるんだろう」と、パートナーシップを締結することが想像できませんでした。高望みもしていませんでしたし、アンダーカテゴリーの応援をすることのほうが私達の存在意義にも繋がると思い、トップチームよりもユースチームの応援をすることが重要だと感じてパートナー契約を締結しました。
そんな始まりでしたが、そこから徐々にブーストがかかったと言いますか(笑)。
中学校へのボール贈呈やユースチームのユニフォームへの協賛から始まって、その後にファン感謝祭の冠を務めたことで、徐々に京都ハンナリーズに惹きこまれていきましたね。内海選手が引退された年に京都ハンナリーズとの関係が生まれて、引退後に私達がサポートさせていただいているユースチームの指導者となられて。そういった部分に強いご縁を感じたのも大きいです。
Q.京都ハンナリーズへの最初の印象はいかがでしたでしょうか。
渡邉代表取締役
同じような境遇にいると感じていました。当時の私達は「まだまだこれから!」と意気込んでいる時期でしたし、京都ハンナリーズもBリーグ自体も同じように見えました。現在のスローガンでもある「共に、登る。」じゃないですけど、私達も京都を拠点に活動する企業ですから、京都の街のシンボル的な組織と何か一緒にできればと感じておりました。 3年目まで必死にやってきて、4年目に事業的な核となるものが出来上がって。1年、2年とコツコツと実績を積み上げて、6年目の良いタイミングで京都ハンナリーズと出会えた。タイミングもすごく大きかったと思います。社内外においてもある程度の信用を得れている実感もありましたし、営利だけの目的ではなく、「京都のために」、「若い人達を応援したい」という気持ちが京都ハンナリーズとマッチすると最初から感じていましたね。
対談の様子
松島
そのように言っていただいて本当に嬉しい限りです。エネルギークリエイティブ様は、京都ハンナリーズを応援していただいている一方で、着実に業績を伸ばされています。何か大事にされている考えや理念があれば、ぜひ教えていただきたいです。
渡邉代表取締役
企業として現状維持は衰退だと思っています。現状維持を目的にすると落ちていく一方なので。常に上を目指して、それでやっと現状維持。更にもっと上を目指していかないといけないです。ですので、京都ハンナリーズにも、もっとブースターの皆様に楽しんでいただけるような新しくて良いものをご提案できればと考えております(笑)。
松島
私達も同じ気持ちです。常に上を目指していく、登っていくという気持ちを大切にしていますし、パートナー企業の皆様に刺激を受けながら、私達はもっともっと頑張らなければと感じています。 ご提案、非常に頼もしいです(笑)。担当含め、力を合わせて実現させていただきます。
渡邉代表取締役
こんなことを社長に言うのは申し訳ないのですが、パートナー契約を締結した最初の1年目は、そこまで大きな期待はしていませんでした。「若い子たちを支えることができればいいな」と肩肘張らずに応援していたのですが、経営体制が変わられて、松島さんが社長になられました。プラチナパートナーのご提案を受けた時に、弊社に対する期待を感じましたし、同時に一企業としてプレッシャーも感じました。
「お金を出せばいいだろう」ではなく、私達にも企業としての責務があります。応援するだけでなく、貢献していかなければと感じました。お金を出す側は期待するだけではいけません、お金を出す側にも責任があると感じています。
松島
「お金を出す側にも責任がある」というお声はなかなか聞けません。今、非常に驚いております。エネルギークリエイティブ様のお気持ちの強さは、日頃から実感しております。私達もより一層、頑張らなければと感じましたし、シーズンを重ねるごとに応援の熱量が増している印象を受けています。大変有難い気持ちです。自ら聞くのはおこがましいのですが、どういった過程で京都ハンナリーズへの思いは強くなったのでしょうか?
渡邉代表取締役
協賛試合をやらせていただいたことが大きかったですね。クラブへの愛着はありますし、気持ちも入りました。私達も協賛しているからにはブースターの皆様を盛り上げたいですし、楽しんでもらわないといけないです。「こういうことができればいいな」と常に考えております。
京都ハンナリーズとエネルギークリエイティブと京都の街が盛り上がれば、利益云々の話ではなく、みんなが元気になると思っています。それぞれが力を合わせて成長していけば、持続可能な社会が京都で生まれていくと思います。
パートナー契約を締結した当時に比べると、かなり状況が変わったなと感じています。私達の事業も右肩上がりに業績を伸ばすことができていますし、京都ハンナリーズも年々、大きくなられています。その過程が同じように感じています。
最初はバスケットボールのことも京都ハンナリーズのことも何もわかりませんでしたが、試合会場の雰囲気も良いですし、社長や選手が事務所に挨拶にも来てくださったり、距離感も身近になったので、感情移入してしまいますよ(笑)。今は心から応援しています。
松島
パートナー企業様のもとへ訪問する機会は多いのですが、「お金をいただいたら終わりではなく、お金をいただいてからがスタートです」とお伝えしております。皆様の思いや必死の働きで生み出されたお金をいただいている責任がありますので、我々は常に成長を続けて結果を出して皆様に還元していかないと存在している意味がありません。「パートナーになって良かった」と心から思っていただけるように今後も成長を続けます。
渡邉代表取締役
4年間チームを見てきましたが、毎年良くなっていると感じています。ガラッと選手が移籍したり、連敗が続いたりと苦しい時期はありましたが、徐々に良くなっていることはひしひしと感じています。素人ながら、チームとしての意志を強く感じます。優勝を狙えるチームに徐々になっているんだと。
松島
プロスポーツチームですから、勝利は絶対に必要です。経営体制が変わって2年間、勝利は重要だと身にしみて実感しました。選んだ選択肢を正解にしていかなければいけないですし、勝ちにいける組織をフロントスタッフ含めて作っていきます。
ホームゲームにてユースチームを激励する渡邉代表取締役
Q.実際にパートナー契約を結んで得た効果や「パートナー契約を結んでよかった」と思うような出来事はありましたか?
渡邉代表取締役
そんなに知られていない企業を多くの皆様に知っていただけました。それは本当に大きいですね。弊社が昨年スタートさせた「しいたけ栽培事業」をプッシュしたいという課題も京都ハンナリーズがプロモーションしてくださって皆様に届けることができました。社名や事業を皆様が覚えてくださることはとても有難いですし、嬉しいです。
4年間しっかりと応援して、協賛試合やファン感謝祭の冠をして、しっかりと関係性を構築していくことで多くの効果を得られたと感じています。
雇用の面でも良い影響が出ています。素晴らしい人材が「京都ハンナリーズのパートナーをされているから」という切り口から入社に繋がりました。応援していて良かったなと思う大きなトピックでしたね。
社内も京都ハンナリーズを応援することで一体感が生まれましたし、社員の家族が総出で応援に行ったりと、CM撮影にも多くの社員や家族が参加してくれました。協賛試合となると試合後に全員で記念撮影もできますし、社員のご家族の皆様にも挨拶ができる非常に良い機会です。
企業同士の繋がりも沢山生まれましたよ。フレスコ様、第一生命様、ローカルフラッグ様、他にも多くの企業様と関係性ができて、色んなお話をさせていただいて、色んな仕掛けができています。私達は経営理念にもある「エネルギーと、食と、教育と」を大切にしています。自家消費型 太陽光発電システムの事業、アグリ事業。エネルギー、食問題、私達が大切にしていることが、パートナー企業様を通じて発信できているので有難いことだと思っています。
逆に私からも質問があります。
バスケットボール業界が盛り上がりを見せて、京都ハンナリーズもこれだけ業績を伸ばされていて、次の仕掛けや打つ手は考えておられるのですか?
松島
もちろん優勝を目指しておりますが、それだけでなく事業面でも成長を続けることが重要です。明確な存在意義がありますし、京都の街の活性化に向けて役割を果たすべきだと考えています。「バスケットボールだけをしていればいい」ではなく、価値を創出して、我々の発展が京都の街の成長に直結する。そうなることで応援してくださる皆様に還元され、皆様を豊かにすれば、この街は必ず発展していきます。
良い循環を生み出すためにもっと影響力を持たなければいけないですし、そうなるためにはより多くの皆様に応援していただくことが重要です。ファンベースの拡大に向けて、まず私達から地域に貢献していきます。「応援してください」と言う前に自ら手を差し伸べて、先にギブすることを意識しています。新しいことをやってすぐに利益を上げる意識も、もちろん大切ですが、私達から皆様に向けての歩み寄りを積み重ね続けることが何よりも重要です。それが回りまわって結果に繋がっていくと信じております。
渡邉代表取締役
そういった姿勢をお近くで見せていただいて、形は違えど我々企業もそのようになることができればと考えております。目先の利益率の良い仕事だけをやるのではなく、先々のことを見据えながら積み重ねで信用や信頼を得て、良い循環を生み出していくことが大切だと思います。
松島
そういった思いを改めて聞くことで私達も更に責任感が増します。良いものを還元できるようにクラブ一丸で成長を続けます。
試合会場にてPRブースを出展されるエネルギークリエイティブの皆様。
コラボステッカー等の配布も実施し、「アグリ事業」のPRにブースをご活用いただきました。
Q.改めて京都ハンナリーズの魅力を教えていただけますか?
渡邉代表取締役
京都ハンナリーズの魅力は、気合を入れて応援ができると言いますか、不適切な表現かもしれませんが、連敗が続くと「何で勝てないんだよ!」というような怒りもありつつ、でもそれは親心に近いものがありますね(笑)。わが子を見守るような。感情移入できることが大きな魅力だと感じています。
良くなろうとしている直向きさが伝わりますし、どこのチームも同じだと思いますが、諦めずに頑張っている姿勢だったり、必死の思いや姿を見ていると「これからも応援しよう」という気持ちになります。
パートナー企業の数も300社以上あって「営業さん、ひとつひとつ大変だろうな」と思っています。しかし、フロントスタッフの皆様からもチームワークを感じますし、私達、パートナー企業の人間に対しても「共に、やっていきましょう!」というアットホーム感もあって、経営者としても参考になっている部分が多々あります。
松島
嬉しいお言葉をありがとうございます。私達が失いたくない部分を評価していただき、嬉しい気持ちです。プロスポーツクラブではありますが、大企業の強いオーナーシップや資本に支えられているクラブではありません。
持続可能な経営体制を作って、地域密着、京都密着、企業密着、ファン密着を体現し続けたいと思っています。 一体感を創出していかないと私達の存在意義はありません。調子に乗っている時間は1秒もありませんし、10年後も20年後もその先も同じように思っていただけるように直向きに登っていきます。
渡邉代表取締役
私達もそれは同じかもしれません。ギブ&テイクが重要です。社員にもよく伝えるのですが、「win-win」という言葉があって、その言葉は50対50というイメージがありますが、実際の商売においては50対50になることは有り得ないんです。どれだけ頑張っても51対49です。そういう部分をお互いが理解して、51の方が「次はこうしてあげよう」と相手を思いやって、次の仕事では49に回って、という繰り返しができる企業様とは長くお付き合いできると感じております。お互いを尊重できる関係性であり続ければ嬉しいですし、お互いがお互いを必要だと思えるような成長を続けていきたいです。
ですので、松島社長、私達があぐらをかくようなことがあったら、鼻を折ってくださいね(笑)。
松島
とんでもございません!私こそ、そんなことがあればすぐに言ってください(笑)。
対談の様子
Q.今後の京都ハンナリーズに期待すること、求めることはありますか?
渡邉代表取締役
我々としては、「エネルギー、教育、食」という3つの軸がありまして、多くのことにチャレンジしていきたいと考えております。
ひとつひとつのコンテンツを単発的ではなく、京都ハンナリーズと協力して企画できれば嬉しいですね。
企業としても「京都」を発信し、未来を担う若い人達の応援をしたいというスタンスは基本的には変わりません。これからも続けていければと思います。環境問題の発信も企業としての課題としてありますので、その辺りも今後相談させていただければ有難いです。
松島
私達ができることは、企業様にとって手の届きにくい部分をサポートして、京都ハンナリーズを通して情報を発信していくことが大きな役割だと感じています。企業様の大切な思いをこれからも伝えていきます。
Q.最後に京都ハンナリーズのブースターの皆様に向けてメッセージをお願いいたします。
渡邉代表取締役
今シーズンを含めて応援するのは4年目になりますが、エネルギークリエイティブとしては京都ハンナリーズを通じて社会問題の解決に取り組んでいきたいと考えています。
企業として、雇用も含め、微力ではありますが、京都を盛り上げていくための一助になればと思っています。
当然、ブースターの皆様と変わらぬ強い気持ちで、共に、京都ハンナリーズを応援しておりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします!
左から、スポーツコミュニケーションKYOTO株式会社 代表取締役社長・松島鴻太、エネルギークリエイティブ株式会社 代表取締役・渡邉徹様