パートナーインタビュー 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 阿部 貴志 代表取締役 取締役社長CEO

京都ハンナリーズを支えるパートナー企業様の想いや活動の意義をより多くの方々に知っていただきたいという気持ちから生まれた企画「京都ハンナリーズを選ぶ理由」。
9回目となる今回は、株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 阿部 貴志 代表取締役 取締役社長CEOと弊社代表取締役社長・松島鴻太の対談をお届けします。
株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション(以下、GSユアサ)は、1917年設立の日本電池と1918年設立のユアサコーポレーションが2004年に経営統合した蓄電池・電源システムメーカーであり、京都を代表するグローバル企業のひとつです。自動車用バッテリーをはじめ、産業用蓄電池、航空・宇宙・防衛分野向け特殊電池、再生可能エネルギー関連の蓄電システムなど、幅広い領域で事業を展開しています。
特に、自動車・オートバイ用鉛蓄電池ではグローバルで高いシェアを誇り、世界各国のモビリティーを支える存在として知られています。また、宇宙分野では国際宇宙ステーションやロケット向けの電池を納入するなど、高度な技術力を強みとしています。
近年はカーボンニュートラル社会の実現に向け、再生可能エネルギーの安定供給を支える蓄電システムの開発・製造販売にも注力し、長年培ってきた電池技術を核に、持続可能な社会インフラを支える企業として国内外で存在感を高めています。
京都に本社を構えながら世界を舞台に挑戦を続ける、ものづくりと社会課題解決を両立するリーディングカンパニーです。
GSユアサ様は、2024-25シーズンより京都ハンナリーズとゴールドパートナー契約を締結し、2025-26シーズンからはメジャーパートナーへとランクアップいただき、ユニフォームの左胸上部に企業ロゴを掲載しております。
今回のパートナーインタビューでは、企業として大切にされている理念や価値観、京都ハンナリーズとのパートナーシップに込めた想い、そしてスポーツが企業や社会にもたらす可能性等、様々なお話を聞かせていただきました。



GSユアサ様の企業ロゴが掲載されたユニフォーム
Q.最初に貴社の事業内容・大切にされている理念などをお聞かせください。
阿部 社長
GSユアサは創業以来100年以上にわたり電池一筋で事業を続けてきました。
自動車や産業機器、社会インフラのバックアップ電源に加え、深海から宇宙まで幅広い分野に電池を供給しています。私たちは、モビリティと社会インフラを電池で支える会社です。
2004年に日本電池とユアサコーポレーションが統合した際に「革新と成長」という経営理念が定められました。「革新」というのは、必ずしも大きな技術革新だけを指すものではなく、今より一歩でも良くしていこうという意味も含んでいます。それがなければ自分たちの成長はありません。もちろん大きな変革を起こすことも大切ですが、それ以上に、従業員の一人ひとりが一歩でも1mmでも成長していくことが重要だと考えています。現状を変えていこうとする力が成長につながるのだと思います。この理念が会社の事業方針、経営方針の根幹にあります。それを踏まえて、私も「これから何をやっていくべきか」を考えております。
経営理念と事業は必ず結び付いています。「革新と成長」を念頭に置いて、事業計画を考えている会社です。現在、国内外を含めて連結従業員が約1万4千人います。従業員一人ひとりが「働いていて良い会社だ」、「楽しい会社だ」と感じられるようにしたい。家に帰って「うちの会社はいい会社なんだ」と話せるような会社でありたいと考えています。そのために、毎日どうすればさらに良くなるかを考えながら働いております。そして、GSユアサが社会に必要不可欠な存在であり続けるために、皆が努力してくれています。
私たちの事業領域は、大きく2つあります。
1つはモビリティー分野で、自動車用バッテリーや車載用リチウムイオン電池などを手がけています。
もう1つは社会インフラ分野で、停電に備えたバックアップ電源や再生可能エネルギー関連の蓄電システムを供給し、電力の安定供給を支えています。特に再生可能エネルギー関連では、太陽光発電などで生じる電力変動を調整し、電力系統の安定化に貢献しています。
このように、私たちはモビリティーと社会インフラの両分野で、社会に役立ち、必要とされる会社を目指して事業を進めています。
松島
ありがとうございます。働いている皆様に社会的な評価をどのように自覚させていると言いますか、どのように感じさせているのでしょうか?勉強させていただきたいです。

阿部 社長
松島
経営において、スポーツとはどのような立ち位置でどのような役割を果たしているのでしょうか。
阿部 社長
共感の役割を果たしています。スポーツは共感や感動を生みます。私達は事業を通じて「京都を盛り上げよう」「京都をもっと良くしよう」という共感を生み出したいと考えています。京都の企業間って仲が良いんですよ。だからこそ「京都を元気にしよう」という思いがあって、そういった共感とスポーツはうまく当てはまっているんです。
Q.パートナーシップ契約締結に至った経緯をお聞かせください。
阿部 社長
当社とゆかりの深い島津製作所様が先にパートナー契約をされていて、ある講演会の講師として松島社長をご紹介いただき、お話を伺ったことがきっかけです。京都ハンナリーズは、集客のために直接的なアプローチをするのではなく、地域貢献活動を地道に続けながら成長してこられたというお話を聞いて感動しました。これほど熱く、一つのことに没頭して取り組まれている松島社長の姿、そしてその熱さに引き込まれ、「これは応援しないとあかんな」と。
その後、再度お会いして話を伺いましたが、その時はさらに熱い気持ちを感じました。
私にはなかなか出すことができない熱さで、少し羨ましい気持ちになったことを今でも覚えています。
松島
いえいえ、とんでもございません。有難い気持ちでいっぱいです。
阿部 社長
本当にすごいです。存在自体にも、メラメラとした熱さが見えるんですよ。そこに共感していますし、本当に京都を盛り上げようという気持ちが伝わってきます。
松島
すごく自信になります。本当にありがとうございます。

向かって左が弊社代表取締役社長・松島、右が阿部社長
Q.パートナー契約締結後、得た効果や「パートナー契約を結んでよかった」と思うような出来事はありましたか?
阿部 社長
社内でもすごく評判が良いんです。中堅クラスの従業員と定期的な食事会がありますが、その時には必ず「最高です!」と言われます。家族のいる従業員からは「お父さん、お母さん、夫婦、子供の三世代で応援に行っています。感動して泣きます」とも言われました。「どうして京都ハンナリーズを応援することになったんですか?」と従業員に聞かれた際は、「松島社長の熱さに共鳴して応援を決めた」と伝えています。
松島
本当に嬉しいです。そのお言葉をいただいて、今、本当に感動しております。ありがとうございます。沢山の従業員様にも試合にお越しいただいていますし、御社の中での盛り上がりも感じております。
阿部 社長
企業のロゴが入ったユニフォームが露出されることって、すごいですよね。メジャーなスポーツに我々がパートナーシップとして参画できることは、従業員の自信につながります。パートナーシップを通じて、「京都ハンナリーズのようなメジャーなチームのスポンサーができるような会社になったんだ」ということを従業員はひしひしと感じていると思います。従業員のモチベーションアップの面でも非常に大きく貢献していますよね。


Q.試合会場の雰囲気であったり、魅力などがあればお聞かせください。
阿部 社長
京都ハンナリーズさんは試合会場の盛り上がりも本当にすごいですよね。勝っても負けても、色んな人たちが同じ目線で楽しめているように感じています。
そして、Bリーグはクラブの運営状況や来場者数など、試合の勝ち負けだけでなくクラブの成長を総合的に見られていますが、そのような新しい評価の仕組みがすごく良いと思います。
松島
私たちも皆様に楽しんでいただけるように常に成長を続けることが大切だと感じています。
阿部 社長
試合のライブ感もすごいですよね。スポーツの観戦イベントの域を超えて、応援の雰囲気がすごく良いですし、地元愛を感じます。観戦に来られるお子様も多くて、会場に入る前から柔らかく良い雰囲気だなと思いました。
そして、松島社長はいつも和やかですよね。社長が笑顔でいることはとても大切だと思っています。社長がしかめっ面をしていると、その雰囲気は周りにも自然と伝わってしまいます。つらいときやしんどい時でも、できるだけ笑顔でいる方がいい。私も、周囲に悪い影響を与えないよう心掛けています。それも私たちの役目だと思います。
松島
ありがとうございます。すごく嬉しいです。これからも大切にしていきます。
阿部 社長
松島社長の内面からあふれ出る熱量はすごいですね。試合の時もすごく動かれていますよね。クラブを運営する社長として、ファンの方やお客様のことまで幅広く見ておられて、すごいと思いました。
試合観戦の際にも、さっと私のもとに来られて、「パートナーシップにもさまざまなランクがあって、あの場所にこういった広告が出せます!あの場所にも広告を出せます!」と。試合前の短い時間にもかかわらず丁寧に説明してくださって。その売り込み力の強さも、すごいですよね(笑)。
松島
一歩、間違えたら本当に失礼なことですよね、大変申し訳ございませんでした!
阿部 社長
いえいえ、さすがですよ。クラブのために、今、本当に何をしなければならないのか。常に考えて動いておられます。そういう姿勢がクラブの運営に表れますから、やっぱり応援したいですよね。
松島
本当に必死なだけなんです。応援を決めていただいたタイミングは、私たちにとって経済的にも本当に苦しい時期でした。ただただ必死さが前に出てしまったと思うんですけど、そういう姿勢を少しでも選手やスタッフが見てくれていたら嬉しいなとは思いますし、これからも自分が先頭に立って体現していきます。
阿部 社長
選手たちのオフシーズンの社会貢献活動など本当に積極的に展開されてますよね。試合だけではない。多くのことを考えられています。そうすると、やっぱり人を呼びますよね。そこに人が集まってきます。
松島
まずは私たちから地域の皆様や企業の皆様のもとへ足を運び、ギブを続ける。それは就任時から意識して取り組んでいます。応援してもらいたければ、まずは私たちから皆様のところへ向かって貢献する。それが大切だと思っています。



試合会場の様子

向かって左が弊社代表取締役社長・松島、右が阿部社長

弊社代表取締役社長・松島
Q.今後の京都ハンナリーズに期待することはありますか?
阿部 社長
やはり「共に、登る。」でしょうか。まさにスローガン通りです。私たちも応援する立場として成長し、京都ハンナリーズさんも日本一へと成長していく。本当に共に成長できればと思います。
私も従業員や関係会社の方々には伝えているのですが、「自分たちらしさ」を失ってまで変える必要はないんです。自分たちらしさを残しながら成長していく。GSユアサの良さとして培ってきた文化や風土があります。その中で、時に厳しく、時に優しく、そのようにして成長してきました。
「らしさ」――これはなくしてはいけない。
京都ハンナリーズさんも「らしさ」を持って成長していただければと思います。松島社長もクラブを運営されるお立場として、「らしさ(熱さ)」を忘れずに頑張ってください。
松島
パートナー企業の皆様をはじめ、貴重な時間を削って、私たちの試合を観に来てくださっています。ファンの皆様も決して安くないチケットをご購入いただいて会場に足を運んでくださいます。
「応援に来てよかった」と思っていただかないといけないんです。これは私たちの責任なんです。勝ち負けはコントロールできない部分がありますが、少しでも勝利に繋がるような雰囲気を作って、「自分のできることは全てやり切ろう」というマインドを持っています。
来シーズンから新しくBプレミアが始まって、新練習場が完成し、2028年には新アリーナが完成し、すごく恵まれた環境になる。 Bリーグの成長とクラブの成長、そして環境の成長。これらを含めると、ここから先の4年、5年はより一層、劇的に変化していきます。ただ、この過程に甘んじるのではなく、今のスタンスをしっかりと強化していきます。ファン・ブースターの皆様、パートナー企業の皆様との距離感。近さ。熱量が伝播しやすい距離を保ったまま、共に成長していきます。いつまでも血の通ったクラブであり続けます。
阿部 社長
良いですね。その熱さが本当にもう大好きです。
松島
ありがとうございます。「らしく」あり続ける。今、阿部社長に言っていただいたことを胸にしっかりと刻んで、私たちも革新と成長です。今よりも良くなっていくことを目指します。

向かって左が弊社代表取締役社長・松島、右が阿部社長
Q.経営者として、経営について考えていることや向き合っていることはありますか。また、京都の街に対する想いなどがあれば、お聞かせください。
阿部 社長
松島社長も私も会社の事業を運営する立場ですから、良い時も悪い時もありますし、思った通りにいかないことの方が多いですよね。でもトップに立つ者は、前を向くしかない。結果についての良し悪しはあるかと思いますが、面白いことに、悪い時こそ良いことが芽吹きますし、逆に良い時こそ悪い芽が出たり、色々なことに緩みが出ます。
松島
おっしゃる通り、平和だと思った時に問題が起きますよね。今は結果を出せていないですけど、ここから上に行くしかないと常に思っています。
阿部 社長
浮き沈みがあって成長に繋がりますから、京都ハンナリーズさんもここから良い芽が出てくると思っています。
松島
私も方々で結果を出すと公言していますから、何としてでも結果を出さないと終われないです。
御社の皆様をはじめ、多くの企業様や住民の皆様をもっと巻き込んでいきたいです。そのためには勝つことも大切だと思いますし、勝つことでメディアへの露出も高まっていきます。そうなると京都ハンナリーズを目にする機会も増えていきますし、我々は日本一しか見ていません。
今だと「どの結果でそんなことを言ってるんだ」と笑われるかもしれませんが、そういったお声にへこたれることなく必ずやり遂げます。
京都の街に対しては、阿部社長はどのように思われていますか?
阿部 社長
やはり京都を良くしていきたいと考えています。私たちはこの京都で創業しました。自分たちがこの地で仕事をすることを当たり前のように感じてしまいがちですが、実はそうではありません。京都で仕事をさせていただいているんです。そのような心持ちで私たちは日々働いています。京都にどのように貢献していくか、さらに日本社会全体にどう貢献していくかを考えながら事業に取り組んでいます。
古くから事業を続けているからといって、「自分たちがここにいたのだから」といった驕った気持ちでは、その会社は必ず衰えていくものです。
京都も長い歴史を持ち、私たちも 100年以上事業を続けてまいりましたが、京都で事業を行うことができるのは、地域の皆様のご理解や行政の方々に環境を整えていただいているからだと考えています。海外にも拠点がありますが、多くの国々から許可をいただき、事業をさせていただいています。ですので、事業は私たちがその場所で「している」のではなく、「させていただいている」という考え方でおります。
事業をさせていただいている分、京都にどうお返しできるか。
これが大きな思いの一つです。
地元の企業様、地元のスポーツチームに何かお返しができないか、お役に立てないかを考え、地域社会に貢献して好循環を作っていくことが大切です。京都は観光資源の豊富な街であり、他の地域から見ても非常に恵まれた街だと思います。この地で事業をさせていただいている以上、私たちは京都という街をもっと良くしていきたいですし、外から京都に来ていただけるようなメッセージを発信していきたいと考えています。
京都は「もともと京都ブランドがある」と言われることもありますが、ブランドだけで事業ができるほど甘いものではありません。京都にいるからこそ、そのブランドと責任を私たちは背負っているのだと思います。その責任に恥じないよう、京都という街を大切にしたいという思いが、経営の中にも浸透しています。
その思いをさらに浸透させていくことが、まさに「共に、登る。」とつながるのだと思います。京都を皆で良くしていきましょうと。その方法はそれぞれ異なりますが、京都ハンナリーズさんには京都ハンナリーズさんの形があって、 GSユアサにはGSユアサの形があります。やり方は異なっていても、同じ方向を向いて進んでいけることは、大変良いことですよね。

向かって左が弊社代表取締役社長・松島、右が阿部社長
Q.最後に京都ハンナリーズとファン・ブースターの皆様に向けてメッセージをお願いいたします。
阿部 社長
まさに「共に、登る。」の言葉通り、私たちも共に成長をしていきたいと思いますし、ファンの皆様と私たちで京都ハンナリーズさんを盛り上げて、頂点まで皆で登っていきましょう。思いは通じます。思わなければ届かない。思い続ければいつかは見えます。そこまで登っていきましょう。
松島
できるだけ早く達成できるように精一杯に頑張ります。どうぞこれからも末長くよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

向かって左が弊社代表取締役社長・松島、右が阿部社長
【取材後記】
パートナーシップのきっかけは、クラブの地域貢献活動、そしてその熱意への「共感」であり、「京都を良くしたい」という両社の思いが合致したことも一つの大きな要素でした。
そして、ユニフォームへのロゴ掲出は、広告宣伝効果以上に、従業員やその家族まで誇りとモチベーションをもたらすという、想像以上の大きな副次的効果を生んでいることも今回のインタビューを通して明らかになりました。
阿部代表取締役社長は、会社経営とチーム運営の共通点として浮き沈みの存在を挙げ、いかなる状況でもトップが前向きな姿勢を保つ重要性を強調され、GSユアサ様の経営理念である「革新と成長」は、日々の小さな改善の積み重ねであり、それはクラブが「らしさ」を保ちながら進化していく姿勢にも通じると感じます。
プロスポーツチームとのパートナーシップは単なる広告宣伝活動にとどまらず、従業員のエンゲージメント向上、企業理念の浸透、そして地域社会への貢献という複合的な価値を持つパートナーシップであり、今後とも京都ハンナリーズは企業の皆様と共に、「京都の街を盛り上げ、良くしていく」という共通目標のもと、ファンの皆様や地域の皆様を巻き込みながら、地域貢献活動を継続してまいります。
KYOTO HANNARYZ




















