#025 成功体験の積み上げ

昨日の富山戦、試合終了後のロッカールーム。伊佐HCが話を終え、いつものようにハドルを組む。そのタイミングで、岸本が口を開いた。
「ちょっといいですか。今日、試合を通してめっちゃ良い雰囲気だったと思います。相手の雰囲気がある中で、こっちが良い意味でスカして、そういう空気感、めちゃくちゃ良かったと思うし、富山のファストゲームをしっかり叩いて。本当に良かったと思う。次も自信を持って戦いましょう」。
この言葉が今のチームの状況を表しているように感じる。岸本が言うように、相手の勢いにまったく屈することなく、むしろそれを逆手に取りながら全員で流れを掴んだ良い勝利だった。
ここまで5試合を終えて4勝1敗と好調をキープした状態で、横浜ビー・コルセアーズとのホームゲームを迎える。
ここからのタフな戦いに向けて、何が大切なのか。
今回は岸本隆一、澁田怜音、上杉翔AC、伊佐勉HCの4名にインタビューを行った。

【岸本隆一との対話】

ー 富山に勝利。今の気持ちは。
2連戦の時、富山は初戦に強いので。今回1試合だけの対戦ですけど、そういった相手にしっかり勝てたので良かったです。しかもアウェイゲームで。勝ったのもすごく良かったと思いますし、試合を通してどんな時でも本当に自分たちのトーンというか、抽象的ですけど、雰囲気。本当にそれが1番良かったです。ただ単に盛り上がってるとかではなくて、勝つチームの雰囲気を保ったまま終始試合を展開できたことが一番の収穫だったかなと思います。
ー それができた秘訣は。
試合前からコーチ陣が自分たちに要求していたことですし、それが頭の中にあったので、みんなそれを理解して、チームメイトひとりひとりが、横の選手を意識して、しっかりと自分たちの雰囲気に引っ張っていって、それがひとつ要因だったかなと思います。
ー ここから1試合、1試合、相手が変わっていくタフなスケジュールが続くが。その辺りをどのようにケアしていくか。目の前の試合に集中するのは大前提だと思うが、気持ちを聞かせてほしい。
色んなことのバランスはありますけど、スカウティングに時間が割けない分、今まで5試合戦ってきて、自分たちが積み上げてきたものをどれだけやれるかっていうのが一番大きいです。
相手がどうこうとか色々ありますけど、まずは自分たちがうまくいっていることをとにかく先手先手でやっていくことが大切です。後手に回らないように。
試合の中で色々と波はあると思うんです。どういう状況でも、今日のような雰囲気を保った状態で。必要以上に浮つくわけでもなく、必要以上に落ちることもなく、戦っていくことが、連戦はすごく大事かなと思います。あとはリカバリーです。頑張ります!

【澁田怜音との対話】

ー 富山戦の感想を。
後半、上手くアジャストできた試合でした。ハーフタイムのミーティングで話をされたの
ですが、ファストブレイクからのポイントを10点以上取られてるんですけど、後半は3点に抑えることができました。そこがまず1個大きかったです。
10点以上離せたシチュエーションは、ディフェンスが機能していた時間帯だったので、そういう部分が良かったと思います。
ー 僅差になっても冷静に試合を組み立てていたと思うが、その要因は。
成功体験を積み上げていることが要因だと思っています。
開幕節で1試合負けましたけど、感覚としてはみんなすごく良い方向に進んでいるんじゃないかなと思っていて。
ちょっとした成功体験が積み重なっているので、油断しているわけじゃないんですけど、試合が進むにつれて、どんな状況でも焦ることもなく安心して試合を運べている感じがします。
仮に誰かがダメでも、誰かが活躍する。そういう試合が続いてるから、チームとして戦えているなと思います。そういう意味で、昨年のような焦りはないです。
ー 開幕以降、良いスタートが切れているのでは。
プレミアになって、オンザコートフリーで外国籍選手が多く出るだろうと予想されていると思うんですけど、今日もオンザコート1の時間帯が両チームであったりとか、昨年には無いシチュエーションで試合を進めていかないといけない。そういう部分でも、今年の京都は誰が出ても自分の持ち味を出せるので、プレーしていてすごい楽しいですし、今は心地良い気持ちでバスケットができています。それが良いスタートに繋がっていると思います。
ー 次の横浜BC戦に向けて。
シュート確率の部分を意識したいです。全体的に3ポイントが特に低くて。ビッグマンがペイントエリアでの得点を重ねてくれている分、次は日本人選手がアウトサイドで決めないといけないです。
決めるとより楽な試合展開になると思うので、1日、2日で急にシュート確率が上がるっていうわけではないと思うんですけど、心の準備とか、できる範囲の準備はあると思うので、しっかり自信を持って、しっかりシュート打ち切って、シュート確率の分をもう少し精度を上げたいなと思います。

【上杉翔ACとの対話】

ー 富山戦はどうだったか。準備してきたものが出せたのでは。
そうですね。前半少しやられてしまった部分はあって、後半はそれを抑えようと。
ハーフタイムで伝えたところをしっかり抑えてくれたことが勝利に繋がりました。
クロージングのところで、トラブルとまではいかないですけど、そういった部分もありましたので、自分たちが勝っていくためにそこはもっと成長しなければいけないところだとすごく感じました。
ただ、全体として準備していたことは選手がしっかり体現してくれたと思います。
ー チームに良い意味で余裕を感じる。昨年との違いは。
雰囲気がすごく良い。それに尽きます。全員が勝つことに対して信じ合ってるといいますか。信頼し合ってるのが伝わりますし、試合でも練習でもそうですけど、そこがものすごく見えます。
ー チームとしての積み上げがポジティブなマインドに繋がっているのでは。
そう思います。負けた試合で学ぶこともあると思うんですけど、勝って学べることっていうのが、すごく良いことだと思います。
ー 次戦のポイントは。
展開の早いチーム。富山とその辺りは似ている部分があるので、そこは引き続き警戒しなくてはいけないです。
他にも少し違う要素もあるのですが、試合まで日がないので、多くの情報を残すよりも、自分たちが持っているものに対してどれだけフォーカスするか。相手云々もありますけど、その方が大事だと思っています。なるべく情報を少なくして、しっかり良い選択ができるように、今できる中でのベストな準備をしていきます。
【伊佐勉HCとの対話】

ー ここ数試合、3Qで試合を立て直せている要因は。
ハーフタイムで修正する箇所をアシスタントコーチ陣が明確に選手たちに伝えてくれることが大きいです。それを選手もしっかり遂行してくれて、非常に良い信頼関係が生まれているように感じています。
ー 明日の試合に向けて
並里選手を中心に攻撃を組み立てていますので、そういった部分にどれだけストレスを与えて良いプレッシャーをかけていけるかが重要だと思っています。
これまで積み上げてきたチームバスケットがどれだけ通用するか。しっかりとチャレンジしていきたいと思います。
ー 少しずつ成功体験が積み上がってきて、ポジティブに戦うことができているのでは。
昨年、負けることに対しての恐怖心があったように思います。今は、ひとつひとつをしっかり勝ち切ることが大事。もちろん内容を求めることも大切ですが、極論を言えば、内容が悪くても勝てばいい。まずは勝てればいい。
そうやって自信を積み上げていけば、自ずとやりたいバスケットボールもできるし、勝ち星を挙げていけば、プレーに余裕を持てますし。
タレントは揃っているので、小さくならずに全員で良いバスケットボールを展開していけるように戦っていきます。
取材・執筆 / 京都ハンナリーズ広報部 笠川真一朗
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KYOTO HANNARYZ




















